WORKS
2021年4月14日
竹野健太郎様|事業ブランディング
ボディワーク、を表現する!
プロデュースさせていただいたHPが先日ローンチされました!!
着手から約半年かけたこちらのプロジェクト。
私にとっても忘れられない、エポックとなる作品になりましたので、この場を借りてご紹介させてくださいね。
お客様は、ボディワーカーをなさっている、竹野健太郎さんというお方。
まずは是非!完成したHPをご覧くださいませ^^
竹野健太郎HP
https://takenokentaro.com/
ボディワーカーって、なかなか耳慣れない言葉、ですよね。一言で言うと、個人の身体づくりに寄り添うトレーナー、といったところでしょうか。
呼吸や血流、筋肉のバランスを見ながら、身体をチューニングしつつ、必要に応じて筋力アップのためのパーソナルトレーニングも行う。
その竹野さんが「HPを作りたい」とご相談にお越しくださった。
自作のホームページがあるけれど、いろいろと書いていくうちにいつの間にか「玄人向け」の言葉になってしまって。
一般の方に伝わりにくい気がする。
何をしている人か、分からない。何を提供しているのか、ビジネスとしてちゃんと伝わるようにして改めてアクセル踏んでいきたいんです!!
確かに、竹野さんは「身体のプロ」。
今は個人向けのサービスを提供されていますが、もともとはプロアスリートの帯同トレーナーやチーム育成をなさっていたので、身体のことへの探求心と向上心が半端ない!
だからなのか、HPの表現も「玄人向け」になってしまいがちで、伝わっていない気がする、とお悩みでした。
一般の方に「身体をととのえること」をもっと身近に感じてほしい。
何かに行き詰ったときに、みんな思考から整理するほうに走るけれど、
そういうときって身体が滞っているってことが多くて、身体から調整したほうが早い、ってこともあるんですよね。
なるほど~、と納得した私。
よし!私のように身体づくりに関与がない人にも、その良さ、効果が伝わるように、ボディワークをひもとき、表現するぞ!
こうして、何度も何度も打ち合わせを重ね、ご一緒にコンセプトをつくっていきました。
マーケティング視点、の落とし穴
ところが、3カ月かけてようやく、お互い納得のコンセプトが仕上がって、よし!いよいよHPのデザインに取り掛かろう!
という矢先、竹野さんから連絡がありました。
いろいろ、考えたんですけど、
このコンセプト、やっぱり「僕」じゃないと思うんです。
セッションの中で大事にしている人への敬意とか優しさ、みたいなものを感じない。多分伝わるし、正しいんだろうけど、本当に伝えたいことじゃない気がして。
もう1ヶ月、一緒に粘ってもらえませんか??
な、なんと~!???最初は、ちょっとショックでしたね。
ひとつずつ納得しあいながら、つくってきたプロセスがあったので、それなりにね、悲しかった。ですが、冷静になってみると、このタイミングでおっしゃってくださって本当によかった、とも思ったんです。
納得できない違和感を見ないふりしてしっくりこないものができあがっていたら。
竹野さんはアクセル踏むどころか、きっとそこに収まろうとして苦しくなる。
使えないビジネスツールをつくるのは、プロとして絶対にあってはならないので、もしそうなっていたら、と思うと、ぞっとしました。
同時に、私は、この竹野さんの申し入れで、自分の足りなかったところにも改めて気が付きました。
「伝わりやすく」
「わかりやすく」
「どうすれば手に取ってもらえるか」
そこに注力しるぎるあまり、竹野さんという「人」を見る視点が、甘くなっていたのかも、と。
広告の仕事、特にマスマーケティングの現場にいると、大きな予算を動かしていくので、
市場、競合、顧客などの環境要素を踏まえ開発する視点が求められがちなのですが、
※今はそこも変わりつつありますが。
個人・小規模事業主様がここに比重を置きすぎるとね、市場の空いたところに自分をアジャストしようとして、しんどくなる。
結局、何やりたかったんだっけ?正しい、かもしれないけどなんか違和感があるんだよな。
なんてことにに陥りがち。
VISION BRIDGEではお客様とのお取組みを通じてそう痛感していたからこそ
気をつけていたのに、
気をつけていたのに、、、
いつの間にか、そこに陥っていた自分に気づきました。かくして、コンセプトの練り直しが始まりました。
「人」を起点に、再構築!
竹野さんのビジネスのスタンス、背景にあるストーリー、そこにある想い入れ、お客様とのエピソード、そういったところを掘って掘って、大事にしている言葉を見つけ直して。
予定より1ヶ月遅れて出来上がったコンセプト。
竹野さんが大事になさっている
・身体も自然のひとつ
・身体のもたらす心・行動への影響
・身体の滞りを直す方が早い
・まっすぐがいいわけではない
・喜怒哀楽こそ、生きること
このあたりの要素を踏まえ、デザインに落とし込んだ時にブレなく伝わるよう。
信頼するデザイナーともかなりコミュニケーションを重ね、丁寧に、丁寧に、仕上げていきました。
竹野健太郎HP
https://takenokentaro.com/
キャッチコピーは、
「身体を調え、明日をつくる」
「整える」ではなく、「調える」を敢えて使ったのは、身体をまっすぐに正すのではなく、その人に合う状態にチューニングする、という竹野さんのセッションを表現。
「明日をつくる」はボディワークを通して、竹野さんがお客様に届けたいもの、を言葉にしました。
「The 竹野健太郎なHP」にしたかったので、不要なロゴやイラストはつくらずに。骨太で堂々としたデザインにしました。
よい仕事、に欠かせないもの
ローンチしてみて改めて思うのは、よい仕事は、互いを信じあう気持ちがあってこそカタチにできる、ということ。
勇気を出して、違和感を言葉にしてくださったお客様。そして、お客様どまんなかのHPを作りたい、という気持ちに共感し、最後まで共に走ってくれたデザイナー。
結局のところ、ビジネスをうごかしていくのは紛れもなく「人」なのだと、改めて感じました。
ローンチ後、竹野さんはかなりフットワークが上がっていらっしゃいます。
情報がしっかりと集約されたことで自信を持ってサービスが案内できるようになったのだそうで、スタジオを中心としたところにリーフレットをポスティングしたり、講演に訪れた先でHPの案内をしたり。
行動を加速させるビジネスツール、その一役を担っていることが、作り手として何よりうれしく感じています。
近々、関わったメンバーで打ち上げをしよう!なんて話しているんですけど、納品後も顔を合わせて近況や未来を語り合える時間がある、これからも私はお客様とそんな関係を育んでいきたいと思うのです。
特に個人・小規模事業主の方は、人生と仕事が近いところにあるからこそ。深くかかわり、長く応援しあえる関係でいたいし、人と人としてつながりあっていくことが私の理想、なんだよな^^
これまで出会ってきたお客様も含めて、そんなお付き合いをさせてくださることが、私のかけがえのない宝、ですね。
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Brand Producer:大磯爵歌
HP Design:神谷和宏
Photographer:斉藤有美
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