言育サロン

場の佇まい 〜言育サロン9月開催レポート〜

(記事:Vision Bridge事務局 白河晃子)

雨の週末を迎えました。
急に気温が下がり、人も自然もようやく呼吸を深くしているような気がします。

今月の言育サロンは神奈川県二宮町という小さな町で開催された「演奏会」のエピソードから始まりました。

演奏者は、農夫であり音楽家の菅間一徳さん

その音にのせて踊るのは矢吹唯さん

そして舞台は二宮町にあるブラッセリー Boulangerie Yamashita

思い浮かべただけで、色々と訊きたいことが湧いてくる組み合わせですが、実際に訪れた大磯さんは、街に、お店に、人に、質問が憚られるほど、清らかで澄んだものを感じたそうです。

いざ演奏が始まると、お二人の静かな躍動に心が震えたそうです。

普段は岩手で農業を営んでいるといいますから、自然の中に生きる素朴な姿勢が、映し出されていたのかもしれません。

土と、白の色彩(サロン内でご紹介した動画です)

情景を思い浮かべたところで、みなで「場の佇まい」について考えを巡らせる時間が始まりました。

一言で「場」と言ってもさまざまです。

公園や車、カフェのような物理的な空間を思い浮かべる方もいれば、オンラインコミュニティを想起する方も。

家庭もひとつの場ですね」という視点には、ハッとさせられるものがありました。

その上で、どんな場を心地よいと思うのか、場の作り手(参加者)として大事にしたいことはなにかを深めていきました。

・自然体でいられる

・声や音楽がうるさくない

・拍子感がない

・ニュートラル

・ほっとできる

・邪魔されない

・つかず離れずの距離感

・人が誠実

・プロフェッショナルな人がいる

・手をかけられている

・個人で能動的に取り組んでいける

・静か

・光と影

・少し暗め

それぞれの人柄や感性が、そのまま投影されたような言葉が上がってきました。

個人的には「場の佇まい」を生み出す重要な要素は、そこに介在する「人」のように思います。

どんな想いでその場を設えているのか

どんな想いで参加しているのか

そこにいる人の状態はどうか

私たちは日々さまざまな「場」に参加していますから、自分自身もその佇まいに影響している一人ということを、常に心に留めておきたいと思いました。

大切な場に対しては、出会えた幸運と感謝を忘れずにいたいものです。

今日は秋分。気候は落ち着いてきましたが、感染症が流行っているようです。酷暑で体力や免疫が落ちているという話も聞きました。例年以上に体を労って過ごす秋にしましょう。

また次月を楽しみにしております。