言育サロン
2023年9月23日
場の佇まい 〜言育サロン9月開催レポート〜
(記事:Vision Bridge事務局 白河晃子)
雨の週末を迎えました。
急に気温が下がり、人も自然もようやく呼吸を深くしているような気がします。
今月の言育サロンは神奈川県二宮町という小さな町で開催された「演奏会」のエピソードから始まりました。
演奏者は、農夫であり音楽家の菅間一徳さん
その音にのせて踊るのは矢吹唯さん
そして舞台は二宮町にあるブラッセリー Boulangerie Yamashita
思い浮かべただけで、色々と訊きたいことが湧いてくる組み合わせですが、実際に訪れた大磯さんは、街に、お店に、人に、質問が憚られるほど、清らかで澄んだものを感じたそうです。
いざ演奏が始まると、お二人の静かな躍動に心が震えたそうです。
普段は岩手で農業を営んでいるといいますから、自然の中に生きる素朴な姿勢が、映し出されていたのかもしれません。
土と、白の色彩(サロン内でご紹介した動画です)
情景を思い浮かべたところで、みなで「場の佇まい」について考えを巡らせる時間が始まりました。
一言で「場」と言ってもさまざまです。
公園や車、カフェのような物理的な空間を思い浮かべる方もいれば、オンラインコミュニティを想起する方も。
家庭もひとつの場ですね」という視点には、ハッとさせられるものがありました。
その上で、どんな場を心地よいと思うのか、場の作り手(参加者)として大事にしたいことはなにかを深めていきました。
・自然体でいられる
・声や音楽がうるさくない
・拍子感がない
・ニュートラル
・ほっとできる
・邪魔されない
・つかず離れずの距離感
・人が誠実
・プロフェッショナルな人がいる
・手をかけられている
・個人で能動的に取り組んでいける
・静か
・光と影
・少し暗め
それぞれの人柄や感性が、そのまま投影されたような言葉が上がってきました。
個人的には「場の佇まい」を生み出す重要な要素は、そこに介在する「人」のように思います。
どんな想いでその場を設えているのか
どんな想いで参加しているのか
そこにいる人の状態はどうか
私たちは日々さまざまな「場」に参加していますから、自分自身もその佇まいに影響している一人ということを、常に心に留めておきたいと思いました。
大切な場に対しては、出会えた幸運と感謝を忘れずにいたいものです。
今日は秋分。気候は落ち着いてきましたが、感染症が流行っているようです。酷暑で体力や免疫が落ちているという話も聞きました。例年以上に体を労って過ごす秋にしましょう。
また次月を楽しみにしております。