言育サロン

記憶の旅 〜言育サロン7月開催レポート〜

(記事:Vision Bridge事務局 白河晃子)

大変な暑さが続いています。
今朝はようやく少し涼しくなりましたが、これから夏本番と思うと恐ろしくなります。心身を整えて8月を迎えたいものです。

昨日7月の言育サロンが開催されました。

今月のテーマは「記憶の旅」

大磯さんが選書した「雨犬」という一冊の本を入り口に、サロンの時間が始まりました。

作者は外間隆史さん。そして挿絵の版画作品には柳本史さんです。

ペンキ職人の青年と一匹の老犬「雨犬」の暮らしを綴った物語で、雨犬は街中のちょっとしたところに落ちている「記憶」を集めて生きているのだそうです。

正確に言えば、落ちているのではなく、在る、のだそう。面白い発想ですね。

けれど、私たちも、目には見えないけれど、街中に不思議な気配を感じることがありませんか。私はよくあります。

もしかすると、それは10年前、100年前、いやもっと古い誰かの名残であり、誰かの「記憶」なのかもしれません。

もちろん、自分の中からふっと蘇ることもあります。

引き出したり、しまったり、集めたり。「記憶」とは一体なんなのでしょう。

人と一緒に「記憶」をを辿っていくと、どんな景色が見えるでしょうか。

物語は次第に問いへと展開していきました。

皆さんの答えはとても独特でした。

同じ記憶を持っているわけではないのに、同じ景色を見ていたような気持ちになりました。

話を伺うことそのものが記憶の旅です。

時間も場所も超えて、遥か彼方へ足を運んだような不思議な時間でした。

「人の答えから自分の記憶が蘇る」
「いとおしい」
「世代を超えて重なり合うものだなと思いました」
「“記憶の箱”というものがあるなら、それを何色にするかは、今の自分次第」
「豊かな時間。言葉よりも感覚で入ってきました。」

さまざまなご感想がありました。

大磯さんは、記憶が納められる場所を<夢の箱>と例えていました。自分の感覚を頼りに、印象的な景色やできごとが、そこに納められていくのです。

一人一人の箱が並んだ絵を思い浮かべてみますと、なんと個性的で彩り豊かなのでしょう。

生まれて以来、誰もが続けているわけですから、夢の箱はもはや自分そのものかもしれません。

7月を終えると、いよいよお盆が近づいてきます。

今日やるべきことや、世の中のニュース、そんなことから少し離れて、誰にも邪魔されない静かな場所で、記憶の旅に出てみるのも良さそうです。

次回の言育サロンは8月です。

今年はようやくレジャー解禁の夏を迎え、遠くに出かけられる方も多いのでしょうか。土産話を楽しみにしています。

酷暑の折、倒れることのないよう、くれぐれもご自愛ください。

言育サロンは毎月一つのテーマをに沿って、言葉や心の動きについて深く探求する場でです。
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