MONOLOGUE

よき仕事、に欠かせないもの

私の住む横浜は少しずつ春の気配を感じるようになってきました。

街の中でも紅白の梅がほころんでいるのを見かけるようになってきて、わぁ!と思って写真を撮っていたら、今度は遊びに来たメジロに出くわす^^

いやー、気分も上がりますね。
春の歓びそのものの光景でした。

私ね、この季節が大好きなんです。順番に芽吹いていく花々が本当に五感を楽しませてくれますから。

次は、ミモザかな。


身体から「整える」

先日、鍼灸の先生のところへメンテナンスに行ってきたんですけど、そこではっと気付かされたことがあるのでシェアさせてくださいね。

昨年末くらいからかな。

私は「身体を整える」ということを改めて意識するようになりました。

これまではどちらかというと、「整える」といったら思考や心を整理するアプローチがメインで、身体のことにはなかなか気をまわしてこなかったように思うんです。

それもこれも健康な身体をいただき丈夫に育ててもらったからにほかならず、感謝しかないのですが、

よく考えたら、この身体も結構がんばってくれているというか、

私のやりたい!やるぞー!に文句も言わず付き合ってついてきてくれているんですよね。

そんな身体を定期的に労ってあげたいな、
もらった身体と命を大切にしたいな、

なんて思うようになり、信頼する方にご紹介いただいた鍼灸師の先生にお世話になることにしました。

月に1回のペースで、通い始めて3ヶ月になるんですけど、この時間がこれまたとてもいいひとときになっているんです。


鍼灸師の先生は、私の身体の凝りや血流の滞りを瞬時にみてくださって、そこに鍼で直接アプローチしていく。

私の場合、どこが痛いとか、動かしにくいとか、そういう顕在化された悩みがあるわけじゃないんです。

だけど身体を見て、症状として顕在化していない疲れまで見通してくださっている感覚があって、施術後には身体も軽く、動きや思考、心ががなめらかになる。

まさに、身体の声を聴いてくださってるような感覚です。

エネルギーを惜しみなく出し合う

施術の間、私は何をしているかというと、決して眠ったり、ぼーっとしたりしているわけではなく、自分の身体と対話しているんですよね。

◎この1ヶ月にあったこと
◎このところの喜怒哀楽
◎前回の施術からの変化

それらを振り返りながら浮かんでくるのは、

「いやー、本当におつかれさま」
「よくがんばったよね」

みたいな身体への労いの言葉しかなくて、そうすると不思議と呼吸も深くなって、心がほかほかになっていくのです。

鍼灸師の先生の外からのアプローチと、私の内なる対話が重なり合って、心身ともにほぐれていく、とでもいうのでしょうか。

まさに、先生と私で「よりよくするためのエネルギーを惜しみなく出し合っている」みたいな感覚なのだけど、

これってこういう「施術」というものだけに限られたことではなく、「いい仕事」といえるものには欠かせない感覚なんじゃないかな、とも思うのです。

たとえば、私の仕事で言うなら、クリエイションのための打ち合わせとかブレスト、みたいなことを日々やっているわけですが、

そこで私が、これはいいものができる!と確信するときに欠かせないものがあって、それがまさに、

「エネルギーを惜しみなく出し合うこと」
「本気のエネルギー交換」

なんですよね。

私の領域はここまでだから、と線をひくのも違う。

お相手が自分より経験があるから、と遠慮したり、謙遜したりするのも違う。

そこに集まった人がみな、自分の感じることや経験を信じて、よりよきを追求しながら意見を出し合い、膨らませていく。

そういう場をなくしていいもの・いい仕事なんてできないな、という感覚があるんです。

そこにあるのは、互いのプロとしての姿へのリスペクトそのものであるようにも感じて私はそれを心から求めているんですよね。

鍼灸師の先生とのひとときはまさに互いのエネルギーを重ね合わせる時間そのもので、リフレッシュすると同時に力が湧いてくるのを感じました。


よき仕事の舞台裏

それにしても、鍼灸って。

あの細い鍼をピンポイントで、必要な箇所に、然るべき角度と強さで打ち込んでいく。それってとても繊細で、覚悟のいる仕事ですよね。

直接肌に触れますから、いろんな感覚も受け取ってしまうだろうし、よっぽどご自身が整っていないと
やれないのだろうな、と思う。

実は、気になってね、

「先生はどうやって、
ご自身を整えていらっしゃるんですか?」

とお聴きしてみたんですよ。そしたらね、先生が笑って、とっておきを教えてくださったんです^^

「施術のある日は、
朝、自分の顔の写真を撮るんですよ」

なるほどー!!と頷くしかなかった私。写真に写った自分の顔を見て、今どういう状態か、体調面を確認しながら、自己対話するんですって。

自分を、客観的に見る。
これ、何よりも大事ですよね。

先生は写真を見た上で必要なら別の処方箋を足す、みたいなこともあるのだそうで、そうやって状態を整えているのだとか。

なるほどな、と納得した私。その下準備があってこその、よき施術。舞台裏を、少しだけ見せていただけたようで、うれしかったな。

さて、1ヶ月後の私はどうなってるかな。最近は1ヶ月でもずいぶん変化するスピード感で動いていますからね、それもまた、とっても楽しみです。