言育サロン
2024年2月6日
「なんか」面白い、がいいと思う!
立春を迎えるのとともに、関東は大雪になりました。
昨日の晩のうちにずいぶんと積もり、今朝には一面が真っ白でした。雪に慣れていない庭木が重そうに首をもたげ、大丈夫かしらと心配になってしまうほど。
けれども、私はこの風景が嫌いではないんです。
冷たさと独特の湿気で頭が冴え冴えとしますし、なにより街の色がさっと消えてしまうのもいい。
あっという間にいつもの風景に戻ってしまいますから、束の間楽しもうと思います。
2月のはじまり、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
言葉にならない、を愛おしむ
さて、先日ご案内させていただいた「言育オープンサロン」ですが、有難いことに早速お申込を頂戴しております。
今回のオープンサロンで特徴的なのは「はじめましての方」がとても多いこと。
私は今、こういったオープンな場はあまりやっていないので、当然といえば当然なのですが、決して広く告知しているわけではないこのサロンをどこかで気に留めてくださって、コンタクトをくださった。
どんな会になっていくのか
どんな方とお目にかかれるのか
一番ワクワクしているのは、もしかしたら私の方かもしれません。
お申し込みの際に、メッセージを添えてくださる方もいらっしゃるのですが、その中に印象的なコメントがありました。
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話すのも、書くのも、
決して得意ではないけれど言葉が好きです。
当日を楽しみにしています。
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話下手ですが
だからこそ言葉を扱うことに憧れがあります。
覗きにいく感覚ですが宜しいでしょうか?
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以前参加させていただいた時間が心地よく
今回もあの空気感を味わいたく参加いたします。
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とてもうれしく拝読いたしました。
というのはこれらのメッセージには、ごく直感的な
「なんか好きかも」
「なんか面白そう!」
というお気持ちが、溢れ出しているように感じたから。
私はこの ≪なんか≫ って好きなんです。はっきりと言葉にはならないけれど、理由はわからないけれど、心惹かれるなにかがある。
もしかしたらこの感覚は、私自身が今とても大事にしていること、かもしれません。
最近ときどき思うんです。
「全て言葉にしないとダメなのかな」って。
言葉を扱う仕事の人がそんなこと言っちゃうの?って思われるかもしれませんが・・・笑
確かに以前は、コミュニケーションって「言葉にしないと何も伝わらない!」って思っていました。
家族や友人などの近しい人との関係もそうだし、あるいは広告という仕事において第三者に物事を伝える場合でも。若い頃は特にそう思っていたかな。
けれども歳を重ねるうちに、考え方が変わってきたのを自覚しています。
たとえば、身近なところで自分自身が受け取った言葉を考えてみようと、夫や子ども、友や仲間との印象的な出来事を思い出してみるんですけど、心に残っているのは案外「言葉」ではないんですよね。
笑顔だったり
悲しそうな顔だったり
後ろ姿だったり
繋いだ手の温もりだったり
言葉にはならないそういう感覚なんです。
敢えて「言葉的なもの」を思い出すとしたら、それは意図して発されたものではなく、不意に溢れでた一言ばかり。
関係性を重ねる過程で、互いの間で自ずと熟成されていたものが、たまたま言の葉に乗りましたという、そういうのがいつまでも心に残っているように思うんです。
また、外に放つ言葉に今度は思いを馳せてみると
オンラインでのコミュニケーションにより誰もが自由に声を発しやすくなった反面で、今度は外に出すということにに囚われすぎて、窮屈さを感じることも少なくないように思うんです。
どう書けば、伝わるのか。
こう言ったら、どう思われるのか。
みたいにね 笑
技術に走ったり、言葉尻に囚われてしまったりして、結局本当に思っていることが奥へ奥へ追いやられてしまう。
せっかく自分の内側に流れている言葉があるのに、置き去りにするのはとても切ないこと。
本来、言葉ってそう言うものじゃないよな、と思うんです。
◎どこまでも自由に自分の中を旅するためにあるし
◎経験したことや感じていることを成熟させていくために使うことができる。
もしかしたら必ずしも外に出す必要などなくて、日記やカレンダーの端に書き留められるものや、極論心の中に寝かせておいてもいいはずです。
それが何かのタイミングで溢れ出たときに「伝わる」ってことが起こるのではないでしょうか。
そんな考えから「言育サロン」は「言育」と銘打ちながらも、言葉に全てを負わせすぎません。
言葉にしきれない何かがあること。
言葉にしたくない思いもあること。
それらを大事にしていこうという前提で、テーマに沿って皆で深めていく中で湧き上がってきたものを対話に乗せる。そういう時間を過ごしています。
時には他の誰かの話をきっかけに、言葉や思案が膨らんでいくこともあるし、今はわからない、という解のこともある。それで、いいと思うんです。
白黒つけない。わかりやすい結果だけを求めない。
そういう時間を重ねていくうちに、目の前の風景がどこか変わり始める。彩が鮮やかになるというのか、みずみずしくなるというのか。
じわじわと、くる 笑
それがまさに ≪なんか≫ おもしろいのです。
言育オープンサロンのご案内
2月8・9・15・16の4日間で、「言育オープンサロン」を行います。
この場は「体験版」というレベルではなく、いつもの場をオープンににして存分にお楽しみいただけるようにいたします。
初めての方も、過去お越しくださった方も大歓迎です。
なんか、面白そう
どんなことをやっているんだろう
大磯ってどんな人だろうな
久しぶりに話したい
そんな軽い気持ちで構いません。
おひとりでご参加くださる方がほとんどですから、知り合いがいない方や、大磯とご面識がない方も気兼ねなくお越しくださいね。交流を重ねるうちに自然と溶け込んでいきます。
もちろん、ご友人と連れ立って、という方も是非是非に。
年に一度のサロン解放の機会ですから、ご一緒に楽しめたらと考えております。
残席少なくなっている回もございますので、気になる方はお早めにお申し込みくださいね。
言育 オープンサロン2024
●開催日時
4回開催
① 2月8日(木)10時30分〜12時30分
② 2月9日(金)20時00分〜22時30分
③2月15日(木)10時30分〜12時30分【定員に達しました】
④ 2月16日(金)20時00分〜22時30分●定員
各回 5名
●テーマ
≪ 時のおくりもの ≫
皆に等しく与えられているように感じる「時間」。けれども本当は人は「ごく個人的な」時間感覚のなかで生きているように思うのです。
身体は今におきながらも、一瞬にして「あの日」に帰ってみたり、まだ見ぬ「いつか」なのにありありと感じられたり。
自分のなかにある「とき」を感じながら旅するように見つめていく。立春の頃にふさわしい雰囲気でお届けします。
●参加方法
ZOOMでの開催となります。
お申し込みくださった方に、接続先をご案内申し上げます。●費用
無料
●お申し込み
ご参加をご希望の方はフォームよりご登録ください。
いずれの回も扱うテーマは同じです。ご都合の良い日程をお選びください。① 2月8日(木)10時30分〜12時30分
② 2月9日(金)20時00分〜22時30分
③
2月15日(木)10時30分〜12時30分【定員に達しました】④ 2月16日(金)20時00分〜22時30分
●お問い合わせ先Vision Bridge 事務局
info@vision-bridge.jp