MONOLOGUE

過去の自分との、思わぬ再会

学級通信に記された幼き頃の私

昨年秋に引っ越しをしたときのこと。

アルバムを見始めたら止まらなくなっちゃって、梱包が全く進まない!というあるあるに、例を違わず引っかかりまして。

小学校の学級通信をまとめた冊子をパラパラとめくっていたら、思わぬところで過去の自分に再会してしまいました。 

その冊子は、当時の担任の先生が、クラスの日常を丁寧に綴ってくださっていたものなのですが、その中にこんな記述があったのです。先生は当時確か30代後半だったんじゃないかな。男性で、ユーモアと熱量に溢れた方でした。

4/17:学級開きに、思うこと

僕は、この1年で、子どもたちに「これだけは誰にも負けない」という何かを身に着けてもらいたいなと思っています。

それを「○○の鬼」と呼ぶとして、

みんながどんな「鬼」になるのか。いつ、どんな、努力やがんばりを見せてくれるのか。

今から楽しみです。

そうそう、教室に鬼のお面が飾ってあって、自分がこの1年で何の「鬼」になるか、目標を書かされたわ、なんて思い出しながら読み進めました。

3/19:5年1組の小鬼たち

どんな「鬼」になるのかの希望を書かせたあの日から200日余り。

その子なりに、持っている良い面、得意な面を伸ばしてきています。

でもこの鬼たち、まだまだ小鬼です。

もっと根を太くじょうぶにし、さらに大きな鬼たちに成長してほしいと考えます。

では、子どもたちがどんな鬼になったか、私の独断と偏見でまとめてみます。

※先生の言葉で、
ひとりひとりにフィードバッグ

「爵歌 ー 企画の鬼」

もうね、目を疑いました。

えっ、私、今それを仕事にしてる!!!

確かに、クラスでのお楽しみ会を企画して先生と調整したり、そのための準備やら当日の運営が大好きだったし、家庭学習の中でもおもしろいテーマを見つけて取材したり、調べたりすることに燃えてました。

でも、もしかしたらそれが、今に通じる原体験だったのかも、なんて考えたら涙がこみ上げてきて、ひとりひとりの得意を育てようとしてくださった先生に感謝が溢れてきました。

そして、これをきっかけに思考は動き出し、私が今この仕事、働き方、ワークスタイルを選んでいる。その必然性が見えてきた気がするのです。

パラレルキャリアを、選ぶワケ

会社に所属しながら個人でも活動する、いわゆる「パラレルキャリア」を実践している、というと、

「そのお仕事が本当にお好きなんですね」
「とてもエネルギッシュですね!」

なんてお声掛けいただくことも多く、そこはおっしゃる通り!迷いはないのですが、立て込んでくると時に悩むこともあります。

なぜ、敢えてこの道を選ぶんだろう、って。

限られた時間で、いくつもの役割を持つって、正直まどろっこしい選択ですしね笑

でも、今、やっとしっくりくる答えが、見えてきた気がしているので、少し言葉にさせてくださいね。

パラレルキャリア。

私が敢えてその道を選ぶ理由は、

「携わる案件の、企画の質を上げるため。」

ここに尽きるよなぁ、と。

会社も、個人も含めて、さまざまな業種・業態のお客様が抱える課題に向き合うときに、私は企画のもとになる引き出しをたくさん持っていたい。それを常にアップデートしていたい。

「引き出し」

言い換えると、経験や視点の数だと思うのだけど、それを増やしていく私なりのやり方が「パラレルキャリア」だと思うのです。

というのは、会社組織と、個での活動。それぞれの場で出会う人や、関わるプロジェクトは全く異なっているから。

その両方の環境に身を置くことで、世の中の潮流を知るためのソースが増えるし、物事の捉え方、考え方の幅、人脈も必然的に広げられる。

それがすべて、企画の種になるのです。

プロデューサーとしての経験が骨太になり、発想に柔軟性と深みが出る、というのかな。

だから、キャリアのダブルスタンダードを持つということは、私にとってあくまでも企画の精度を高めるための「手段」。

企画という軸のなかで異なる環境を往復することが、私の価値のひとつなのだ、とも考えていて、しばらくは、どちらも大切に育てていきたいな、と。

落ち着いて言葉にしてみると、すごくシンプルな理由だったことに気がつきました。

三つ子の魂、百まで?

もしかしたら、働き方のバランスはこれから変わるかもしれないし、このままパラレルキャリアを貫くかもしれない。

その時の自分に都度問いながら、模索し続ければいい、と思っています。

きっと私は、どんな形であれ、「企画すること」から離れずに生きてくのだろうなと思いますし、そう思うとなんだか肩の力が抜けて楽になったのも事実。

そう腑に落ちたのは、もしかしたら先生の学級通信を読んでから、かもしれません。

小学校の頃から、遊びのようにやってきたことを気がついたら仕事にしていた。それを選ばせてもらってきた環境が、本当にありがたいなぁ、と。

それにしても、三つ子の魂、百まで、とはよく言ったものだな、と思います。

そう、

好きなこと、
ワクワクすること、
熱くなれること、

って、お腹の底から湧いてくるもので、早々変わるものではないのかもしれませんね。選択に悩んだときは、幼い頃の自分を思い出してみと、案外答えは簡単にみつかるのかも、なんて思います。

私はこれからも「企画すること」をピュアにおもしろがり、追求することで、お客様のお役に立っていく。それでいいのだと思うのです。