ブランディング
2020年3月14日
ブランドを育む、コミュニケーションとは?
納品後まで続く、あたたかい関係性
HPをご納品させていただいたお客様から、先日うれしい反応をお聞かせいただきました。
この間ね、初めましてのお客様に、申込のきっかけをお聴きしたら、「自己開示が一番多かったから」って言われたの。
日常の情報発信とHPの両方で情報量が多かったから、どんな人が、どんな想いで、何のサービスを提供しているのか、はっきりとイメージできたんだって。
改めて、情報発信って大事だな、と。ちゃんと、届けられてよかった!
納品後のこういった反応をシェアをくださる、本当にありがたいことです。
完了したプロジェクトがお客様のビジネスにどう貢献しているかは一番気になりますし、それを自然にシェアくださる関係性があることは何にも代えがたい喜びだと思っています。
ブランド育成のためのコミュニケーション
さて、お客様がシェアしてくださったお話、これってまさに、個人ビジネスにおける「ブランド育成の本質」だと思うので、そのココロを少しお話させてくださいね。
昨今、「ブランディング」という言葉はずいぶんポピュラーになり、中にはHPやキービジュアルなどの情報発信の器を整えることを指しているように感じがちですが、それらはあくまでも「ビジネスツール」。
その特性を正しく理解し、上手に使いこなしながら、≪継続的に≫情報発信をすることで初めてブランドは作られる、と私は考えています。
ですが、その情報発信もただやみくもに発信すればいい、というわけではありません。
もちろん、企業初期やサービス立ち上げ期は、ある程度の情報量・行動量も必要になりますが、
◎何を
◎どんなふうに発信すればいいのか
というベクトルが持てると言葉にも強さがでてくるように思うのです。
粗くても戦略性を持って情報発信を行っていくイメージ。これがいわゆる「コミュニケーション戦略」です。
提供価値を棚卸しする
コミュニケーション戦略を考えるにあたって大事なこと。それは、事業主様が、ご自身のサービスの価値をよく理解することにあると思います。
その過程を「価値の棚卸し」といいますが、正直これって面倒、ですよね。
ですが、その過程こそがご自身の商品・サービスを見つめなおすきっかけとなり、気が付かなかった価値・魅力に気が付いたり、愛情が深まったりするのも事実。
なので、「競合にはない唯一無二のウリなんて、あるのかな」なんて怖気づいてしまう方にこそ、是非チャレンジしていただきたい。
以下の多面的な角度から掘り下げていくと、必ずその価値があぶりだされてきますから、是非、ご自身にあてはめて、棚卸ししてみてくださいね。
ジャッジせずに、「これも価値・魅力かも?」と思うものはどんどん書き出していくのがポイントです。
棚卸し①:機能価値
機能価値は、非常にシンプルで、スペックや実績など、事実に基づいて数値化できる価値のことを言います。
食品なら、味覚、産地など
家電なら、スペックなど
サービスなら、実績、お客様の声など
これは、欠かすことのできない要素ではありますが、正直これだけモノがあふれ、技術も飽和している現代においては、「機能価値」の一点突破は難しい。
サービスを提供する以上は、欠かすことのできない要素ですが、これだけではお客様に選ばれにくいのが実情です。
棚卸し②:情緒価値
これはその名の通り、感情に訴えかける価値のこと。
人が何かに憧れ、共感するときに、前述の機能価値だけに心を惹かれるわけではありません。
それを手にすることで得られる高揚感、「私はこれを選んでいる」という誇りが羨望の的になり、初めて「気になる」「手に入れたい」というフェーズに心が動いていきます。
◎商品・サービスにどんな背景があって、
◎事業主がどんな想いを持っていて、
◎それを誰に届けたいのか。
そういう感情に訴えかけるストーリーが見えるからこそ、憧れ・共感を醸成できるわけで、それなしにはブランドとお客様の距離はいつまでたっても縮められません。
さて、あなたの商品・サービスは、お客様にどんな感情をギフトできるでしょうか?
棚卸し③:人間的価値
これは、機能価値、情緒価値にプラスアルファのところで、
事業主様の哲学・理念・思想、みたいなところを指します。情緒価値と近いところにありますが、もう少し上位に根付く世界観、という感じでしょうか。
その商品・サービスを提供することで描いている未来の姿、つくりたい社会なんかを言葉にしていくので、受け手側の「この人を・企業を応援したい」といった気持ちにつながりやすい。
なので、夢物語のように感じても、臆せず言葉にしていくことが大切です。
棚卸しができた、そのあとに…
提供価値がの棚卸しができたら、あとはそれを日々の発信に活かすだけ。
例えばですが、
◎機能価値:3
◎情緒価値:6
◎人間的価値:1
というように発信の割合を決め、記事の内容を検討していく。いわばゴールから情報発信の内容を逆算していくのもおすすめです。
これらの提供価値は、3つあるからこそ、選ばれる骨太なブランドへと育っていくので、その商品・サービスに合ったバランスを決めて発信していけるとよいかと思います。
これが「コミュニケーション戦略」の第一歩です。
3つの価値がブランドの輪郭をつくる
前述のお客様のHP制作においても、私は「価値の棚卸し」を丁寧に行っています。
過去のお客様の発信や、打ち合わせでの取材内容をもとに、価値・魅力を洗い出し、言語化する。
機能・情緒・人間的価値の三つ巴から多面的にアプローチすることで、次第に「ブランドの輪郭」が浮かび上がってきます。
今回のお客様の場合は、これまでもメルマガやFacebookといった日々発信の中で、ご自身の日常のこと、お客様とのエピソード、ご家族のことなど、情緒価値につながる表現が豊かな方なので、
そのイメージ、らしさはそのままに、HPでは機能価値、人間的価値を表現することも意識し、コミュニケーションに深みを出していきました。
それが結果として、受け手側から見たときに、「情報量が多い」「安心して申し込めた」という印象につながったのではないか、と考えています。
もちろん、お客様の継続的な情報発信があるからこそ、HPもその役割を最大化できた、ということは言うまでもありません。
ブランドは一朝一夕には育たない。
私は、ブランド育成において、「継続」にまさるものはないと考えています。
コツコツと綴り続けた言葉はかならず必要な人に届いていますし、それがすぐにアクションにつながらなかったとしても、本当に必要なタイミングで手に取ってくださると信じています。
でも、ビジネスを加速させていきたい、ステージを上げていきたいとお考えにになるなら、情報の到達速度を速めるためのコミュニケーション戦略があったほうがいいし、より伝わりやすくするための表現(ビジュアル)も整っていたほうがいい。
とはいえ、多忙な事業主様が、日常業務と並行で、ご自身だけでこれらを進めるのは非常に大変なことだと思います。
自分では気が付いていない価値や魅力だってあるはずです。
だから、一人で抱え込まずに、是非お気軽にご相談ください。
価値の棚卸~コミュニケーション戦略の立案~ビジュアライズまで、ブランド育成のために必要なサポートをワンストップでお届けいたします。
お客様のブランドを育てる、そのパートナーになることが、私の在りたい姿ですから。